看護師の私が持病と向き合って気づいたこと

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私の病気について

私はアレルギー性の疾患を持っています。…といっても命に関わるような病気では全くないのですが、かれこれ10年以上この病気と付き合っています。

病気を発症したのはちょうど20歳の時。近くの病院で検査を受けましたが、原因の特定はできず、薬による対症療法を行なっています。

薬を飲んでさえいれば、症状が出ることはなく普通にストレスなく生活をすることができますが、薬を飲み忘れると突然症状が襲ってきて、パニックになる時もあります。

体に合う薬と出会うまでの道のり

私が飲んでいるアレルギーの薬は抗ヒスタミン薬という種類の薬で、神経伝達物質ヒスタミンの働きを抑えることでアレルギー反応を抑える薬です。

この薬は副作用として脳の活動が抑制されるため眠気や集中力低下などの症状が出ることがあります。

私は薬の副作用がかなり著明に出てしまい、かなり眠気に悩みました。

学生の時は授業中はほとんど寝てしまい、通学時の電車の中では立ったまま寝て転びそうになったり、ふらついて階段から転落しそうになったことも。

薬を始めたことでアレルギーの症状は改善しましたが、明らかに生活の質が低下しました。

これでは社会人になってから困る…と思った私は、医師と相談しながら様々な薬を試し、やっと今飲んでいる薬に落ち着きました。

主治医から言われた一言

病気が発症してから5〜6年経ったある日、私はいつまで薬を飲み続けるんだろう…とふと疑問を抱きました。受診の際に医師に「私の病気は治りますか?」と尋ねると、医師は今のままでは治る可能性はかなり低いと言われてしまいました。

一生薬を飲み続けないといけないのかな?妊娠したら薬は飲めるの?

そんな不安が私を襲いました。

治すためにはどうしたらいいですか?と私が尋ねると、医師は少し難しそうな顔をしながらこう言いました。

「病気を治したければ今の生活を大きく変えてください、少なくとも夜勤はやめたほうがいい」と。

そのころの私は大学病院で看護師をしていて、激務の毎日。

残業は月に100時間近くしていて、終電を逃すこともしばしば…夜勤も月に6〜7回していて、生活習慣は乱れまくりでした。

ストレスや不摂生が病気に悪いことはわかっていましたが、看護師の仕事も好きだったのでなかなか仕事を辞めるという選択はできませんでしたが、主治医の言葉で今後の働き方を考るきっかけとなりました。

ついに体が悲鳴をあげる

主治医の言葉に心を揺さぶられながらも、大学病院での勤務は続けていました。

その頃、集中治療室に配属されていた私はさらに激務の毎日を送っていました。

体力的な疲労はもちろん、繊細な管理が必要とされミスが許されない集中治療室での勤務は精神的にもかなりストレスがありました。

日々一生懸命業務をこなしていましたが、ある時不眠症を発症。眠りたいのに眠れない、眠ってはいけない時に眠気が襲ってくる日々…さらに薬を飲んでいてもアレルギーの症状に悩まされるようになりました。

薬を飲んでなんとか勤務をしていましたが、自分の体がかなり限界に近づいていることを感じ、退職を希望。夜勤のない働き方を選択しました。

病気と向き合って気づいたこと

私は今、夜勤をしない勤務形態で看護師として働いています。月曜日から金曜日までの勤務、残業も月に10〜20時間まで減りました。

転職に伴い生活習慣も整え、食生活も変えました。

しばらくして気づいたことは、すごく体調がよくなったこと。

不眠は消失し、アレルギーの薬の減量に成功。さらに肌も綺麗になりました。

今まで勤務の後は体の中に鉛の塊が入っているように体が重く、床で倒れこむように寝てしまったり、休みの日も死んだように寝る毎日でした…。

しかし今は勤務後も夕飯を作ったり、趣味の時間を持つことができ、休日は朝から活動することができています。

大学病院で最先端医療に触れながらの看護は、とても大変でしたがすごくやりがいもあり、好きな仕事でした。

でも、病気を抱えながら続けることは難しかった。

今、自分の体と改めて向き合って生活を変えてみて、最高のパフォーマンスで仕事ができていると感じますし、毎日が充実しています。

生活を変えること、特に仕事を変えることはかなり勇気がいることでしたが、今は変えてよかったと思っています。

病気になって気づいたことは、自分に合う薬や治療法を見つけることも大切ですが、自分自身と向き合うことのほうが大切だと気づきました。

残念ながら医療の力だけで治せる病気は少ない…

大切なのは、自分自身と向き合って、自分を変える勇気を持つことだと、自分の病気を通して考えさせられました。

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